目次
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英語の歌、なぜか歌えない問題
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僕の英語と歌の原体験
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英語の「音節(おんせつ)」ってなに?
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歌に出てくる音節の不思議
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「なんでそう聞こえるの?」の答え
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音節を意識すると、歌が見えてくる
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番外編:音節と日本語の不思議な関係
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まとめ:耳が育つと世界も育つ
1. 英語の歌、なぜか歌えない問題
英語で歌を覚えようと思ったこと、ある?
英語の勉強がちょっと楽しくなってきたころ、つい「歌でも覚えてみようかな」って思ったりするじゃん?で、歌詞カードを片手にCD聴いたりYouTube観たりして、やってみるんだけど…
「ぜんっっぜん歌えない」
「なんか思ったとおりに音に乗らない」
「え?この一音にそんなに詰め込む?」
「そこ、そーゆー発音になる!?」
…って、つまずくの。うん、なるある。
実はそれ、「音節」を意識してなかったからなのよ、っていう話を今日はしたい。
2. 僕の英語と歌の原体験
中学時代、ぼくは英会話部という過疎部(部員1~5人)に入ってた。
まあ、"部"ってついてるけど、ほぼ活動なし。月1くらい。年1回、英語で「劇をします」ってきいたから入ったけど、劇なんてとんでもない。ただ拙い英語で朗読するだけ。でも、当時は英語に燃えてたんだよ。英語の本を読んだり、外国人力士が北酒場で日本語を覚えたってエピソードに感動したり。細川たかし、めっちゃ歌うまいし。
で、「歌で覚えたらいいんじゃない?」って思ってさ。
まずはラブサイケデリコ。英語まじりだから入りやすいかなと思って。
それからディズニーのポカホンタス。理由は「アラジンのスタッフが贈る」っていうキャッチコピーがめっちゃかっこよかったから。ただそれだけ。それで「Colors of the Wind」を何十回と聴いた。…けど、全然歌えない。
そして、FF8の「Eyes On Me」。はい、ど世代。ゲームは苦手だったけど、音楽に憧れてた。CDもたぶん持ってた。
だけどね、一番衝撃だったのはデスティニーズ・チャイルドの「Survivor」。たしか、家族で長距離ドライブ中に親の車の中で流れててさ。
親が「これ聞き取れるんじゃない?英語得意だし」って言うんだけど、まっっっっったく聞き取れない。
でも、めちゃくちゃかっこよかった。
ただ、当時の僕の耳には「I’m a survivor」が「アンナッコピーポー」って聞こえてた。それが大人になるまで続いた。
3. 英語の「音節(おんせつ)」ってなに?
大人になって、改めて英語を勉強して、歌詞の意味も少しずつわかるようになって、ようやくたどりついたのが、音節という考え方。
音節っていうのは、「音のかたまり」のこと。
英語って、一語一語がバラバラの文字じゃなくて、「このかたまりで発音するよ」っていう単位があるの。しかも、歌になると、それぞれの音節に音階がついてくる。
たとえば、「I’m a survivor」だったら、
I’m・a・sur・vi・vor
って5個に分かれてて、それぞれが1音分になるの。
なるほどね。そりゃ、「アイムアサバイバー」が「アンナッコピーポー」になるわけだよ(ならない)。
4. 歌に出てくる音節の不思議
でも、ほんとにね、聞こえるまんまじゃなかったんだよ。
たとえば、日本語で「アイムアサバイバー」って書いたら、
ア・イ・ム・ア・サ・バ・イ・バ・ア
って感じで音階がつくよね?
でも英語ではそうじゃなくて、
I’m(1音)・a(1音)・sur(1音)・vi(1音)・vor(1音)
って感じで、5音におさまる。
で、「I’m」って発音するところが「ア」ってしか聞こえなかったりする。だから、僕が昔「アンナッコピーポー」って思ってたのも、あながち変ではなかった…と信じたい。
5. 「なんでそう聞こえるの?」の答え
この違い、なんで起きるのかっていうと、英語って子音+母音で音節を作るから。
「strange(ストレンジ)」みたいに見た目が長い単語でも、実は「strange」で1音節。
反対に「reality(リアリティ)」は、「re・al・i・ty」で4音節。見た目より音節のほうが重要なのよ。
音節の正体は、辞書を引くとわかる。
ちゃんと「sur・vi・vor」って区切ってくれてる。
なので、歌詞が難しく感じたら、一回辞書で音節見てみるの、おすすめ。
(発音記号も見れたらもっといいけど、いきなりは無理しないでOK)
6. 音節を意識すると、歌が見えてくる
音節を意識して歌を聴くと、突然いろんなことが腑に落ちる。
「あ、ここ音がひとつしかないから、この単語のこの部分しか言ってないのね」
「この単語、2音節ってことは、ここで切って発音すればいいのか」
…みたいに、聴き取りやすくなるし、真似しやすくなる。
これってリスニングにも発音にもめちゃくちゃ効く。
英語の歌詞を丸暗記しなくても、音節で捉えることで、自然に歌いやすくなるし、結果的に記憶にも残るんだよね。
7. 番外編:音節と日本語の不思議な関係
で、話は少し脱線するけど、倉木麻衣の「Love, Day After Tomorrow」。
サビがどうしても「ラブ・デイ・アフ(ター)・トゥモロー」ってならざるをえないんだけど、ここに日本語英語の境界みたいな不思議さを感じる。
歌のメロディって音節に忠実なときもあるけど、わりと暴走する。
「そんなに詰め込む!?」ってなるときもあるし、「え、1音でそれ全部!?」ってなるときもある。
それに、日本語の歌詞でも無理やりなやつ、けっこうあるよね?
桑田佳祐とかミスチルとか、英語っぽい流れで日本語をぶっこんできたりしてて、それがまたかっこよかったりする。
もしかすると、彼らも音節っぽく日本語を扱ってるのかもしれない(知らんけど)。
8. まとめ:耳が育つと世界も育つ
というわけで、英語の歌を楽しむコツのひとつが、「音節」を意識することでした。
・音節は英単語の「音のかたまり」
・辞書で確認できる
・音節単位でメロディが決まる
・聞き取り・歌いやすさに直結
・日本語の歌とも、実はちょっと似てるとこある
そんなわけで、音節を知ってると、英語の歌がちょっと歌いやすくなるし、「歌えない〜!」っていうストレスが減るかも。
音節は、たぶん英語の音楽の地図。知らないと道に迷うけど、知ってるとスイスイ進める。
そして気づいたら、音が、英語が、もっと楽しくなってる。そんな話でした。